写真帳・5

5-1 今年の一年生

おもしろ半分で、家の周りに果樹を植えています。
植えた後あまり世話をしていないし、こまめに見回る事も無くまだまだとても趣味とは言えない段階です。
ですから今は、とりあえず植えておこうといった、おもしろ半分の状態です。
なにしろ実がつくまでに五・六年掛かるのだから、今はまずとりあえず植えておこうと思っています。

今年植えた果樹は右の写真の四本です。
上から、みかん、イチジク、渋柿、ぐみの木です。
果樹を植えだしたのは四年ほど前からで、今までに植えた種類は、柿、桃、梨、林檎、、サクランボ、が二本ずつ、そして、胡桃、なつめ、枇杷です。

この写真帳にも貼り付けましたが、今までのところ実が生ったのは、柿と桃です。
点数を付けるとしたら、柿はまあまあで五十点位、桃は大きさや甘さで市販の物と比較すると十点ももらえない様な出来だった。
イチゴやトマトも作っていますがそれらも又、どうしてもスーパーの店頭に並んでいる物と比べてしまい、形や味で貧弱さを感じる。
当然なのだが、プロはすごいと感心します。

現在、気になっていることは剪定、つまり枝を切る事です。
植えた苗木が成長し、将来的にどの様な枝ぶりにするのか、その為にはどこをどう切るのか。
最近はよその木の枝ぶりが気になり、つい立ち止まってジット眺めたり、木の手入れをしている人に話しかけたりしています。

さて、いままでに植えた木に花が咲いたり実が生ったら又、この写真帳に貼りますので、見に来て下さい。
そして将来的には、ジャムや果実酒も作ってみようと思っています。

 ここで一句
 
 皮算用 夢は畑を かけ巡る
5-2 どんぐりの小径

村の役場の裏山には、自然の中に溶け込むように「総合グランド」や「はなのき会館」「こもれびの里」といった村の施設があります。 そこへ子供が保育園の頃、いっしょに散歩にでかけてこの「どんぐりの小径」を見つけ、山の中に続く細い道を探検した。 子供はどんぐりを拾おうと期待していたが、その時はありませんでした。
しかし、なんとあの「中トトロ」に出会ったのです、本物の「中トトロ」を見たのです。
「つちのこ伝説」をつくった村なんだから、「トトロ系」が居てもいいはずだ・・・と思います。 ウン次はこれだな。
5-3 カメの岩

裏の川には色々な形の岩があり、そのシルエットから愛称を付けて呼んでいる物がいくつかあります。
この岩は、真ん中の部分が盛り上がった甲羅で、右端の出っ張りを甲羅から突き出した頭とし、その手前の部分を前足と見ます。 真横から見た「ゾウ亀」を連想し、「カメの岩」と我が家だけで呼んでいます。

テレビでの旅番組で、川下りや海岸沿いの船での遊覧の時などに、よく奇岩の紹介がされています。 何でもないただの岩なのに何かに似ていることで価値が生まれるような気がします。 
京都や飛騨高山のように歴史的な建物が有ったり、富士山や東尋坊のように特別な風景が有れば観光の大きな目玉になりますが、この村には特別これと言ってありません。
そんな中で「つちのこ」を発見した村の先人は素晴らしいと感心します。 何よりゼロからイチを生み出す力は、最高の創造だと思います。

ところで、「カメの岩」の右に写っている岩は、我が家では「大岩」又は「カバの岩」と呼ばれています。 しかし、見る人のイメージの問題なのでこれもジブリに絡ませて、これからは「王蟲(オウム)の岩」にしようかな。
5-4 「四つ割の碑」と「つちのこ神社」

調子に乗ってジブリに絡ませようの三回目です。
村に有る史跡の一つに「四つ割の碑」があります。
これは幕末から明治維新にかけての頃、仏教が弾圧された廃仏毀釈の時に泣く泣く割られた「南無阿弥陀仏」の石碑です。
今から140年程前の悲しい歴史の一ページですが、それにより現在、全国でも稀な「寺の無い村」という『村』の個性が出来上がりました。
一方、神道は八百万の神(やおよろずのかみ)に象徴されるように、山や川や木は勿論、長年使い込んだ道具の様な物にまで神様が宿るといわれます。
ですから「つちのこ神社」を造り、地位は別にして神様の一員として祭ることが出来るのだと思います。
さてそこで、ジブリのアニメ「千と千尋の神隠し」の舞台である湯屋「油屋」は、そんな全国の色々な神様が疲れを癒しに来る場所として描かれています。
全国の神様が集まるといえば、神無月の出雲大社が有名ですが、そこに集まるのは位の高い神様達だけです(だと思います)。
そこでもっと庶民的な神様が、湯治に来られる様な施設を作ってはどうだろうか。 勿論、あの「油屋」をそっくりそのまま造れればベストなのだが、そうは行かないだろうなぁ。
つまり、村の持っている稀な個性を利用して新しい観光を作り出すことは、面白いのではないかなと思っているのです。
5-5 

自然の現象には色々なものがあります。
その中で見てうれしくなるものがあり、虹もその一つです。
今までで一番きれいな虹を見たのは三年程前で、夏休みで学校のプールへ行った子供をバス停まで迎えに行った時に見たものです(この写真は違います)。 それは絵に描いた様にクッキリ、太く見え、石を投げればカーンと跳ね返って来るように思える程だった。 この村に住むようになって、以前より虹を見る機会が増えたように思える。 それは私の生活環境のせいなのか、それともこの村の立地条件がそうなのか・・・確かに西の空が晴れて、東の空が曇っている光景は良く見るなぁ・・・・・。
5-6 気になる木

川の向こう岸に前から気になる木がありました。
この辺の川岸によくある、松や桜ではなく杉や檜や梅や栗でもなさそうで、それでいて雑木にしては大きく立派に育っている。
それに、同じ種類に見えるこの二本の木が双子のように並んで立っていることも気になった。
そこでついに、その木の下へ行ってみました。 クルミがいっぱい落ちていた。
 胡桃の木でした。
近所の方が持ち主でしたが、特になにも利用していないということだったので、許可をもらって子供とクルミ拾いをし、バケツ一杯拾ってきました。 
果肉がとれていない物は、土に埋めておくときれいになると教わったのでしばらく埋めて種だけにしました。
その家の奥さんが、この木も使い道が無いので切ろうかと思っているとおっしゃっていたので、子供が拾えば喜ぶよって話をした。
先日、久しぶりにその家の前を通ったら 『なかよし のうえん』 『みつばほいくえん』という手書きの木の看板が立っていました。

もちろん、家の庭の隅に胡桃の木を一本植えました。
5-7 左義長

村外の方のために少し説明をしますと、この村ではお正月すぎに「左義長」が行われ正月飾りなどを各家庭より集め地域ごとに燃やします。
火の中心には竹を立て、七夕の様に飾り付けそれと一緒に子供は書初めを枝につるし、字の上達を願います。
その後、この火のオキでお餅を焼いて食べ、一年の健康も願います。

私の生まれ育った所には無かったし、場所によっては「どんど焼き」とも言われるようです。
5-8 模型飛行機

インフルエンザで学級閉鎖となり子供が家に居た。
ちょうど店の定休日だったので、前に買ってあった模型飛行機を一緒に作ろうと出してきた。
案の定、子供は興味津々でテレビを切りそばに来てじっと貼り付いてアレコレ触って見ていた。
何十年ぶりかに作ることもあり、ついつい集中してしまい、作り始めてしばらくすると、子供は自分が手の出せる雰囲気でない事を悟り、離れてまたテレビのスイッチを入れた。
5-9 カワセミ・2

またカワセミの写真が撮れたので貼りました。
カワセミは青くて綺麗な小鳥で、テレビや雑誌では良く見るものの実際に自然の中で見ることは少なく、それがまた人気の理由でもあります。
そこで、カワセミの人工繁殖をして村の谷に放す(もちろんこれは村の重要な秘密として)。
そして、そこへ行けば必ず自然の中のカワセミが見える場所として、村を有名に・・・・・。

邪道ですかねー。
5-10 節分

子供の頃、節分になると障子紙の短冊に鬼の顔と十二の点と星を書いて、「柊」か「やどめ」という木の小枝に付けて雨戸の隙間など、家の周りに差し込んだ。
近所の子供達は夕方集まり、豆まきの終わった家の鬼の札を取り合ったような記憶がある。
ちなみに、うるう年には十三の点を書いたような気がしたが、これは旧暦のうるう年は十三月があったからだそうだ。  もう一つちなみに、三十年間タバコを吸ってきた私が禁煙を始めたのも四、五年前の節分の日からでした。
その日から一本も吸っていません。
鬼に誓って本当です。



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